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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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「仲間と一緒に練習」の意味

うちのチームでは練習メニューを組む時に極力「他人と絡む」を重視しています。

「他人と絡む」とはどういうことかと言うと、1人で完結する練習ではなく、なるべく複数の人に関わるような形で練習する形態を取ることです。


具体的にあげると

  • ネットスローよりもキャッチボール

  • アップも競ったり、協力し合うようなメニューを組む

  • ティー打撃はスタンドティーよりも手投げ

  • マシン打撃よりもペッパー(トスバッティング)重視

  • ノックは捕るだけでなく、スローイングもセットで行う


などです。


数年前から気になっていたのですが、最近「周りを見ない選手」が増えたように感じています。具体的には「まだ投手がプレートも踏んでいないのにバッターボックスで構えて待っている選手」「審判の『play!』がかかっていないのに投球動作に入ろうとする投手」など、周りを見ずに自分の世界に入ってしまうような行為です。 なぜ選手は周りが見えなくなってしまうのか? これには私なりに仮説があります。 最近は「ドリル」と称した練習メニューが多くなっています。

技術習得に特化した「ドリル」は基本的には個人で完結します。周囲を見渡しながらタイミングを見測ったりすることがありません。「ドリル」に偏重しすぎると、周囲が見えなくなってしまうのではないか?と思っています。


うちの選手は以前に所属していたチームでスタンドティー打撃中心の練習をしていた選手が数名いました。スタンドティー打撃は常にボールが同じ場所にあるため、スイング軌道を安定させるためには効果的です。一方、スタンドに置かれたボールは止まっているためタイミングを合わせる必要がありません。そのため実際の打席ではタイミングが取れず、差し込まれてしまうケースが多く見受けられたので、うちではティー打撃は敢えて「手投げ」で行っています


手投げのティー打撃は投げる側にもメリットがあります。

私はボールを上げる選手に「打者に『いい打球』を打たせろ!」と指示しています。 練習相手が良い打球を打つために、自分はどんなボールを投げれば良いのか?スピードは?コースは?タイミングは?打ち損なった時に単なる本人の打ち損じか、それとも自分の投げたボールが良くなかったのか?その判断の根拠は何か・・・・・・? ただボールを上げているだけでもいろいろ考えることがあります。

スタンドティーにボールを置いて、1人でバットを振り回すだけの練習よりも、「良い打球を打たせたい」と思うことで仲間の打撃をよく観察したり、自分がボールの上げ方を工夫するなど、多くの学びがあります。


私が常日頃から選手に言っている言葉があります。 「野球は勝負事だ。勝負事は人がやっている。だから『人の心がわからない選手』は相手が何を求めているか、何を嫌がっているかがわからないので勝負事には勝てない」 カッコよく投げるよりも相手が捕りやすい送球をする方が大事。

そのためには捕る相手の技量を知ることも大事です。

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