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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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「遊び」も本気で取り組んでこそ楽しい

うちのチームスローガンは『Let's go all out!(本気出そうぜ!)」です。

なぜ「本気」を強調するか?


物事の本質に到達するためには「本気」が必要だと思うからです。


練習もメニューだけ決めてあとは放置ではなく、「目的」「やり方」「到達してほしいレベル」などを具体的に提示することで、ただ練習メニューをこなすだけでなく『質』に対する要望を明確にするので、選手はそこそこ大変です。


トレーニング系のメニューはそこそこストイックなものもありますが、中にはゲーム性のあるメニューもありますが、ゲームに関しても「本気」を求めます。


うちの練習の中に「野球盤ゲーム」というメニューがあります。

とんねるずさんがやっている「リアル野球盤ゲーム」からヒントを得てうちのチームで考案したものですが、うちの選手はこのゲームが大好きです。

7-8mの距離から投手が下手投げで投じたサンドボールを打者が打ち返すという単純なものですが、いくつかのルールがあります。


  1. 打球が1塁側、3塁側に置かれているネットの前に落ちたらアウト

  2. 打球がネットを超えたらヒット

  3. 打球が約30m先のマーカーを超えたらホームラン

  4. 打球がネットに当たったら攻守交代


「練習中に遊んでるの?」と思う方もいらっしゃると思います。

確かに「遊び」です。しかしこの遊びは目的を持った遊びです。


最近の選手はオープンスタンスで構えて体を開き気味にバットを振る選手が多いため、右打者だと引っ掛けたサードゴロや力のないセカンドゴロ・ファーストゴロの打球が多い傾向があります。打撃の基本である「センター方向に強い打球を打つ」技術を身につけるため「センター方向に強い打球を打つと有利になるルール」を設定しています。

チーム内で4-5人のチームを組んで試合します。ネットに引っ掛けてしまうとチームの攻撃が終了してしまうので、それなりに責任感もあります。負けたチームには「敗者のお仕事」もあります


選手はこのルールの中でより多くの得点を稼ぐために自分たちで打順を考えたり、センター方向に強い打球を打つためにお互いにアドバイスをしあったり、投手もネットに引っ掛けさせるためにコースを散らしたりなど、「本気で」勝つためにいろいろと頭を使って取り組んでいます。うちの選手は「遊びも本気」です!


「勝ちたい」「次の打者に繋ぎたい」「自分で攻撃を終わりたくない」。。。


様々な想いを交錯させながらゲームに臨みます。


緩いインコースの球を引っ掛けずにセンター方向に打つためにはバットを「インサイドアウト」で振る技術も必要となります。「真剣に遊ぶ」中で技術を身につけていくことを狙っているゲームです。


これは昨日のゲームの時に撮影した動画です。

「真剣に遊ぶ」中でセンター方向に打球を放つ技術を高めてきました。 世の中には「遊びだから」と言って手を抜く人もいます。

私はそんな「遊び」は楽しさも中途半端ではないか?と思います。 うちの選手は設定されたルールの中で良い結果を出すために真剣にゲームのルールと向き合い、打撃の技術を高めてきました。チャンスでは仲間を応援し、仲間が良い当たりを放つと本気で喜び、走者を背負った打席では「繋ぐ」「返す」という責任と向き合うことを楽しんでいるので、ゲーム中の選手たちは笑顔で溢れています。 この子たちは「遊び」の中で、「遊びも真剣にやった方が楽しい」を学んでくれていますので、他のメニューへの真剣度も上がりました。


やっぱり「本気」って大事だと思います。

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