「速さ」×「時間」=「距離(道のり)」
これは小学生が習う、お馴染みの式です。一見野球とは何の関係もない式ですが、この考え方は練習メニューを組み立てる時にはとても大事な視点です。
「はぁ〜、この人何言ってるの?」と思うかも知れません。
分かりやすくするためにちょっと因数を置き換えます。
「練習効率」×「練習時間」=「練習の効果」 です。
練習メニューを組み立て、実際に運営するときは、この3つの要素を常に意識しながらマネジメントすることが重要です。そしてこの3つには明確な優先順位があります。
「練習の効果」>「練習効率」>「練習時間」です。
当然のことですが、練習は常に「高い効果」を求めて行なわなければなりません。練習内容を工夫することで「効率」を高める努力は常に行なうべきだと私は思います。一方で効果を高めるためにはある程度時間をかけざるを得ないものもあります。体力強化や基礎技術を修得するための練習はその傾向が高いです。
野球は比較的練習時間が長いため「時間短縮」を唱える人も多いです。しかし「効果」を無視して短縮化を行なうと、練習の質が下がります。「効果」を無視した猛練習は故障などトラブルの原因となります。 冬になると試合までの期間が空くことがあります。だからこそ「時間をかけざるを得ない」ものに時間を割くチャンスです。しかし時間は有限ですし、大切な資源です。決して無駄にしてはいけません。
常に「時間」「効率」「効果」の3つを意識しながらグラウンドに立つことが必要だと思います。