チームを巣立った卒団生がグラウンドを訪れる。指導者にとっては懐かしさと嬉しさが同居する瞬間です。
「久しぶりだな」「大きくなったな」と感慨に浸ることと思いますが、卒団生のプレーには指導者としての大きなヒントが隠されています。
卒団生は以前、チームに所属していたわけですから、在籍当時のプレーは長所や課題など細かに記憶しているものです。「あの時教えたプレーを今も実践しているな」「あの癖、まだ直ってないな」など時間の経過に伴う「変化」に気づくと思います。この変化に気付くことが、今在籍している選手の「潜在的な課題」を発掘するためのヒントとなります。
卒団生は「現在指導している選手の将来像」かも知れないのです。
良い指導者の元には多数の卒団生が集まります。それは以下のスパイラルができているからではないでしょうか?
①指導した選手の「顕在化した課題」を解決する
↓
②選手は指導者に感謝する
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③選手は卒団した後もチームを訪れる
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④指導者は直接指導していた当時からの成長や継続課題に気付く
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⑤選手の「潜在的な課題」に対する感度が高まり、「選手の将来像」を予測するスキルが高まる
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⑥現在、在籍している選手の指導技術に反映される
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⑦現在指導している選手への指導スキルが高まる
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①・・・(以下①〜⑦のスパイラルが完成する)
卒団生は自分の指導スキルを高めるヒントの宝庫だと思います。