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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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型を知ってこその『型破り』


数年前に学生さんを対象としたイベントで、あるベンチャー企業の社長さんが講演をされました。起業した時の志、物事の着眼点や思考法など、自らの体験を交えたお話はとても有意義なものでした。その後質疑応答の時間が設けられ、1人の学生さんが

「将来起業するような人になろうとしたら、学生の時からやっておいた方が良いことはありますか?」と質問しました。

社長さんは「まずは学校の勉強を頑張ってください」と言いました。

そしてこう続けました。

「イノベーションを起こせるのは『普通』を知ってこそだと思います。皆さんは学生なんだから、まずは今やっている勉強を一生懸命やって、『自分の型』を作って欲しいです。『型を知ってこその型破り』だと思います。」

私より10歳くらい若い社長さんでしたが立派な方だと思いました。

野球も同じだと思います。「奇策」「トリックプレー」「変則投法」など野球にもいろんな「型破り」があります。「型破り」は奇をてらうためにすぐに成果が出やすかったり、見た目にもインパクトがあるので魅力的に見えます。でも私は奇策を多用することは「相手を翻弄する」のではなく「自分自身が翻弄される」のではないかと危惧します。「策に溺れる」です。

やはり野球も「型を知ってこその『型破り』」だと思います。

小中学生は、まず基礎技術を高め、セオリーを熟知することに時間を費やした方が良いと思います。「基本は何か?」「普通とはどんなものか?」を会得することに時間をかけるべきだと思います。「普通」を知っているからこそ、「ここしかない!」と奇策を投じることができると思います。

投手であればタイミングを外す練習よりも、まずは指にかかったストレートが投げられる練習をすること。打撃ならセフティーバントやバスターよりも徹底的にセンター返しを磨くこと。

「当たり前の大切さ」を知る選手こそ、将来「効果的な奇策」を講じることができる選手になると思います。

大事な時に「自らの決断で効果的なカードを切れる選手」になって欲しいです。


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