
野球には「結果に囚われず挑戦しなければならないプレー」と「結果に拘らなければならないプレー」が存在します。後者には「もういっちょ!」はありません。スクイズは空振りしちゃうと三塁走者が刺されるし、二死三塁でエラーするとほぼ100%失点します。投手は3ボールになると2ストライクまではストライクゾーンで勝負しなければなりません。「次がある」ではなく「ここで決めなければ次はない」のです。集中して「1回で結果を出しに行く」という気持ちを創り出すことも必要です。
私は「再現性を求める時」と「集中を求める時」はメニューを別にします。
練習にあまり多くの目的を求めると、中途半端になって成果が曖昧になるためです。
「集中力を求めるメニュー」をたてる時に留意するのは以下の点です。
①ノルマを決める(量・タイム・競争・質など)
「集中」とは「最後まで質を落とさずやりきること」です。だからこそ目標を明確にする必要があります。走るメニューなら「タイム」や「競争」形式にしたりすることで、終わった時に達成感を感じられるようなルールを設定します。
②不可能なノルマは設定しない
「絶対無理」といったノルマを設定すると、「どうせできないし」といった考え方など、「できない自分」を受け容れる癖がついてしまうので、「頑張れば届く」レベルで設定することが必要です。学校等で競争に慣れていない現代の子には、「ノルマ設定の加減」は結構大事です。
③「ノルマ」は事前に通達する
「量の追加」「タイムの変更」は絶対にしない。 「目標タイム」や「量」を設定してたら、できるだけ途中で変えることは避けましょう。途中変更を繰り返すと、選手は「どうせ変わるから」とノルマを達成することに集中しなくなってしまいます。
「反復」「集中」どちらも大切なのは「質」だと思います。