ある少年野球の試合を観ていたときのことです。
大差でリードされているチームの攻撃。満塁で8番打者に打席が回ってきました。その8番打者は、初球を振ってバックネット方向にファール。そこで監督が出てきてその選手に「代打」を告げました。
私はその采配に強い疑問を抱きました。
その子は打撃で監督から信用がなかったのでしょう。しかし、仮にホームランが出ても勝敗に影響のない大差。しかも一度打席に送り出している。初球から積極的に振って振り遅れではなく、ネット裏へのファール。
「代打を出す理由は何もない」と思いました。
百歩譲って代打を出すことを良しとするなら最初から代えるべきでしょう。
恐らく代打を出された子は失望しか残らなかったでしょう。
私は子どもでも大人でも、代打を出す時は交代させる選手を呼んで理由を説明すべきだと思います。そういうコミュニケーションを丁寧に出来ない指導者は絶対に選手から慕われることはないです。
我々は野球の指導を通じて子どもたちに「責任と誇りを持って生きていくための術」のひとつを学んで欲しいと思っていますし、その手伝いをしたいと思っています。
その誇りと責任を忘れることなく、週末もグラウンドに立ちたいです。