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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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(続編)肘痛になりにくい腕の使い方


昨日の投稿はとてもたくさんの方に閲覧頂きました。

個人的にはトップのつくり方が改善されれば肘の故障は相当減ると思います。でもそれですべての問題が解決する訳ではありません。

今回は続編です。前回は「トップ位置」までのことしか書いていないので、その後のことを書きたいと思います。

まずはトップ以降の動作は以下のようになります。

前回と同じく後ろからの絵にしました。

前回の投稿では「ボールを赤いラインを沿ってリフトアップすることが重要」と書きました。いよいよリリースに移っていく訳ですが、

⑥の動作では⑤でつくったトップ位置にボールを置き去りにしたままで身体を回転していくイメージで身体をねじります。ボールを頭の後ろに残すことで胸が張れて、弓を引いたような状態になります。そして腰を捻りながら「左足を外旋」「右足を内旋」するイメージで回転すると回りやすいと思います。

⑦では2017年10月27日の投稿で説明した「空手チョップ」の要領で腕を振り、⑧でリリースをします。そして⑧〜⑨では腕を内旋させながら腕を振ります。いわゆる「スパイラルリリース」です。リリースした時に腕を内旋させないと肘の関節を疲労骨折する場合もあるので「スパイラルリリース」は野手も取り入れた方が良いと思います。

⑥〜⑧の動作の中で重要なことがあります。それは腰の回転です。具体的には内転筋を締めて素早く腰を切ると慣性が働いて肘が前に出ます。肘が前に出ることで肘の内側靭帯への負荷が軽減されます。

最初に説明すべきでしたが、肘の故障は以下の2種類が大半だと思います。

【A】はリリース時に肘の内側靭帯に負荷がかかることによる靭帯損傷、【B】はリリース後に肘の関節が伸びきることで起こる靭帯損傷や関節の疲労骨折などです。

【A】はトップ→リリースの時に肘が前に出ないことが一番大きな要因です。トップ位置が低いと【A】の靭帯への負荷を回避することが難しくなります。【B】は前述の「スパイラルリリース」で肘が伸びきらないような対応が必要です。

身体が大きくなって筋力がつくと、【A】【B】で肘にかかる負荷も大きくなるので、小学生の時から負荷のかかりにくい投げ方を修得した方が良いと思います。

私はリトルリーグ時代の指導者のおかげで高校・大学・社会人野球の間、投手として一度も肘の故障なく選手生活を過ごすことができました。

野球を始めた初期に良い指導者に巡り会えたことを今でも感謝しています。

明日は「スパイラルリリース」を少し詳しく書こうと思います。


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