2018年最初の投稿です。本年もよろしくお願いします。
今年は一層、子どもたちが元気よくプレーできる年にしたいです。
その中でも「思い切りよくバットを振って欲しい」と思っています。

この写真は花巻東高校で活躍された千葉選手です。
「カット打法」で有名になりましたね。当時は「カット打法」ばかりが注目されていましたが、彼の本当の凄さは「カット」ではないと思います。そして彼の本当に優れた部分にこそ「少年野球における打撃の本質」があると思います。
千葉選手の2013年夏・甲子園での打撃成績です。
準々決勝まで 15打席 10打数 7安打 四死球5 出塁12
準々決勝 4打数無安打(カット打法封印)
特筆すべきは準々決勝までの「10打数7安打」という成績です。特に3回戦では翌年のドラフト1位でもある安楽智大(済美-楽天)からライトオーバーの3塁打を含む3安打を記録しています。「甘い球が来たら長打も打てる」からこその「カット打法」です。千葉選手は小・中学時代はチームの主軸打者を担っていました。カット打法を身につける前に「しっかり振る」を身につけていたからこそ、中軸を任されていたんだと思います。
投手から見た時「背の低い打者に高めは禁物」が鉄則だと思います。
体の小さい打者は総じて筋力が弱いので腕から遠いボールは打っても飛びませんが、腕に近いボールは体の大きな選手と比較して筋力差が出にくいので打球が飛びます。
小柄な小学生が高めを見送れば四球を稼げるかもしれません。しかしそれは「最も打球が飛ぶゾーン」を見逃しているのかも知れません。「高めを振るな!」は「難しいボールを狙え!」と言っているのと同義かも知れないのです。少年野球は勝利至上主義ではなく「勝利を目指すプロセスによる技術的および精神的な成長機会」でなくてはならないと思います。
ボール球振ってもいいじゃないですか?
空振りすれば「このボールを振っても当たらない」を学びますし、打てば自信になる。どちらにしても成長機会です。「振れない選手」は遅くとも高校で行き詰ります。
「未来の扉を拓くサポートができてこその指導者」だと思います。