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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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選手を「認める」ことで指導者も成長する


私が子どもの頃、私の父は

「我が子が成長した時、親は我が子と友達になればいい。」

と言っていました。

親は子を教育しなければなりません。道徳を説き、勤勉であることを促し、社会と共生できるような人に育てて巣立たせる責任があります。やがて子は成長して、教養を高め、経験を積み、生業を持って自立します。

その時に「俺は親だ!」と言っていつまでも上から目線で抑えつけるのか?それとも我が子の成長を喜び、一人前の人間と認めて対等な付き合いを望むのか?

私の父は健在ですが、私が働くようになってからは対等に意見を交わす関係になっています。大切な相談事を持ちかけられる時もあります。

野球選手と指導者の関係も同じようなものだと思います。

「教える」から始まり、「認める」に変わり、やがて「見守る」に昇華します。特に高校生くらいになると局地的に指導者を上回る知識や技術を習得する時があります。その時には成長を認め、その部分においては対等な関係で扱うべきだと思います。

数ヶ月前にうちのチームの卒団生が練習の手伝いに来てくれました。

彼は強豪私立高校でメンバー入りを果たすくらいの守備の名手になっていました。うちの内野手にダブルプレーを取る時の足運びを教えていたのですが、「ゴロひとつ捕球するためにこんなに考えているんだ!」と感心しました。もう彼を中学生の時と同じ目では見られません。「俺も勉強になったわ。ありがとう。」とお礼を言いました。彼は「またスローイングを勉強したい」と言って私に教えを請いました。

もう彼と私は野球人としては対等の関係です。

自分の考えに固執し、自分のやり方を押し付け、言うことを聞かない選手は排除する。そんなことをしていては選手の成長を止めるだけでなく、指導者自身も成長が止まってしまうと思います。残念ながらそんな指導者は少なくないです。野球は進化しているのです。もっと柔軟な姿勢で野球と向き合うことが選手を伸ばすだけでなく、指導者自身が成長するために必要だと思います。

私は彼を「認める」ことで自分自身が指導者として成長できたと思います。


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