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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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投手陣も「チームワーク」で


今日は指導するチームの公式戦でした。

監督と相談してある投手を先発させました。

その選手はもともと高い能力を持ちながらも、制球の不安から自滅することも多かった投手なのですが、春から良いボールが来ることが多くなっていたので監督が先発を決断してくれました。

朝、投手全員を集めて試合前ミーティングを行いました。

「今日は彼が先発するけど、投手陣全員で抑えて勝つぞ。投手陣の中には登板しなくて野手として出場する選手、ブルペンで登板を待つ選手、ベンチで出場機会を伺う選手などいろんな選手がいる。みんなストライクが入らなくて苦しんだ経験もあるだろ?もし今日、彼が制球に苦しむことがあったら『自分が投手ならどんな声をかけて欲しいか?』と考えながら声をかけて欲しいし、野手として出る選手は『俺のバットであいつを楽にして、思い切り投げさせてやる』という気持ちで打席に入って欲しい。俺も含めて一緒に練習してきた投手陣全員の力で相手チームを抑えて勝とう。」

その投手は初回の先頭打者に対して四球。でも彼は弱気にならず攻撃的な投球に終始し、バックもノーエラーで盛りたてました。打線も前半は相手投手のキレの良いボールに苦しみましたが、後半に繋がって最後はコールド勝ち。なんと先発した彼は6回参考記録ながらノーヒットノーランという抜群の投球を見せてくれました。

結果は出ていなかったものの投球内容とボールの質は良くなっていたのでいつかはやってくれると信じていましたが、まさかこんな結果を残すとは。どんな相手でもノーヒットに抑えるってなかなかできることではありません。素晴らしいと思います。

私は投手コーチですが何もしてません。彼本人が頑張り、仲間が必死に彼を支えたことで、月並みな言い方ですが「仲間が彼に力を与えた」のだと思います。

試合後は彼と握手。

「ナイスピッチング。今日はお前の好投に尽きる。でも本当はもっと良い投手だと思っている。まだお前の力はこんなもんじゃない。」と声をかけると、彼は苦笑い。

指導者って選手に期待するからこそ、欲張りになってしまいます。


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