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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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左投手には『独特の特性』があります

  • 2024年12月21日
  • 読了時間: 2分

私の専門分野は「投手指導」です。

特に左投手の育成に関しては、高校・大学・社会人野球の関係者からご相談をいただくことがよくあります。野球関係者でも「左投手はよくわからない」ということでご相談を頂くのですが、私もご説明させて頂く時には最初に「左投手は『別の生き物』だと思って指導してください」とお願いさせて頂いています。


今日はこの『別の生き物』という話を書かせていただきます。

まずはこちらの写真をご覧ください。

左は菅野智之投手、右はクレイトン・カーショー投手です。

どちらも日米を代表するような好投手ですが、注目して欲しいのは「左胸の位置」です。どちらの投手も踏み出した足の上に左胸が置かれています。完全に反転させた場合、左投手は踏み出した右足の上に右胸がくるべきですがそうはなっていません。

なぜか?これは人間の体の構造が原因です。


人間の内臓は左右対称ではなく左側の方が重いです。

重たいものを安定させるには土台が必要です。つまり重たい左胸の下に踏み出した足を置いた方が重心が安定するためこのような形になります。これを右投げと同じように「右足の上に右胸」という置き方にすると旋回の遠心力によってボールが左打者方向に抜けてしまいます。左投手が左打者方向にボールが抜ける場面を見たことある方は多いと思いますが、ほぼこれが原因です。


左投手に右投げと同じことを要求しても、体の構造上できないことがあるのです。左投手には左投手にあった投げ方があるので、「別物」と認識して指導する必要があります。これはほんの一例であって、他にもたくさんあります。私は現役時代に左投手から指導されたことがないので、指導を受けながら「これは左右関係なくやらなければならないこと」「これは右投げとは違う方法でやらなければならないこと」「これは左投手の方が得意なこと」と自分で仕分けしながら技術を磨いてきました。


左投手の人。右投げと同じことができないからといって悲観することはないです。中には「最初から上手くできなくて当然」「上手くやるにはやり方が異なる」ことがたくさんあります。きちんとやり方をマスターすれば左投手は希少価値があるのでそれだけで有利です。

 
 
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