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東横ポニーBayWinds監督・廣川のBlog

中学硬式野球の現場から見た少年野球に対する指導者の想いを綴っています。
​東横ポニーBayWindsは東京・横浜・川崎を中心として活動する中学硬式野球チームです。

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「唯一解」と「不定解」

7 日前
読了時間: 4分

世の中には答えが1つしかない「唯一解」以外に、答えが複数ある「複数解」、条件を見たす解がひとつに定まらない「不定解」などがあります。 野球の世界においても「唯一解」と「不定解」があります。 ルールを遵守してプレーすることは「唯一解」ですし、技術的な側面においては本人の体格や関節可動域などによって最適解が異なる「不定解」の場合が多いです。 この写真はチームのインスタにあげた動画の切り抜きです。

うちの投手陣の練習方法についてあげた動画だったのですが、知人から紹介内容とは異なる点に関するご指摘を頂きました。


「このチームの投手はフィニッシュの形がとてもよく似ている」


そりゃそうです。なぜならそうそう指導しているからです。 私は投球時におけるフィニッシュの形は技術面における「唯一解」の分野だと思っています。力のあるボールを安定的に自分が思ったコースに投げようとすると、踏み出したフリーフットで体重をしっかり受け止めることが必要となります。フリーフットで体重移動をしっかり受け止めることができてこそ、腕がしっかり振れるのです。強い体重移動をしっかり受け止めるためにはフリーフット側の股関節の使い方が重要で、その形を追求すると必然的にフィニッシュの形はほぼ同じになります。 物理の原則を考慮すると、技術的な答えは1つしかない要素だと思います。 「MLBでは・・・」といって外国人選手のやっていることを無条件で賞賛する人もいますが、なんでもMLBのやり方が正しいとは思いません。現にWBCなどを見ていると日本人投手の制球力は世界でも群を抜いて高いです。これは私の現役時代も同じで、国際大会に行くと日本人投手の制球力の高さは当時から他国を圧倒していました。


私はあまり選手に対して、技術的な部分は事細かく「ああしろ、こうしろ」とは言わない方だと思います。チームを大勢のコーチングスタッフで監視するような体制にすると選手の考える姿勢を奪ってしまうので、基本的には手薄な体制で指導しています。選手は自分たちなりに試行錯誤しながら練習に取り組んでいます。技術的なアドバイスをすることもありますが、選手によって前述の体格などの問題でできることが異なるので、全ての選手に対して同じことは要求しません。しかし技術的な部分でも「唯一解」の分野は全員の選手に対して「同じことをやれ!」と指示します。 バッティングなどは比較的自由にやらせています。 足を上げる選手、ノーステップで打つ選手、バットを立てて構える選手も居れば、寝かせて構える選手もいます。1つの理論で型にはめた方が指導は楽ですが、バッティングは不定解の要素が多分にある分野なので、基本的には本人のやりたいことを尊重しながら、唯一解の部分(その方法は物理的に無理!みたいな部分)以外は黙って見ています。 能力の高い選手はこちらが何も言わなくても「この方法は力の伝導効率が悪い」とか、「この方法は自分の身体能力に適していない」ということに自分で気づきます。こういう選手はこちらがあれこれ言う必要はありません。感じる力が強くない選手」は指導者が気付きを与える必要があります。素直な選手は助言を受けて自分のやり方を見直して改善を試みますが自我が強い選手は他人の助言には耳を貸さず、自分のやり方にこだわリます。 こだわりを持って「自分はこの方法でやりたい!」と思うこと自体は悪いことではありません。でも自分のやり方にこだわる場合は「結果に対する責任」を持つ必要があります。これは野球に限らず、学業や仕事でも同じことです。


助言は聞き入れない、でも結果が出なくても言い訳ばかりで責任を負おうとしないのは単なるワガママです。我流にこだわる選手を「これも個性だから。。。」といって寛容に接している指導者もたくさんいますが、私はその選手の将来のことを考えると「自我を貫くのであれば、その結果に対する責任は自分で負わなければならない」ということを合わせて指導すべきだと思います。


中学生は微妙な時期です。

「大人になりたい」と思って大人に反抗します。でもまだ「責任を負う覚悟」も未形成です。この微妙なバランスを掻い潜りながら「自分で決める」「決めたらやり切る」「結果責任と向き合う」を通じて「自立」にたどり着くプロセスを支援するところに中学生指導の醍醐味があると思います。


 
 
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